借地と借家

借地と借家

土地や家屋を借りる場合には、民法の定めに従うことになりますが、さらに借地借家法という法律が民法に優先されます。また、物を借りるのは使用貸借として無償で借りる場合もあります。

不動産を借りる場合には、どういう条件で借りたかということをはっきりさせておくことは大変重要なことです。ここではまず、民法に定められた内容を見ていきましょう。

賃貸人の権利と義務

建物が、雨漏りなどで建物の保管のための修繕が必要な場合は、賃貸人がその修繕費を支出する必要があります。

しかし、緊急を要したり、賃貸人側が支出できない場合は、賃借人側が一旦その費用を負担し、直ちに賃貸人側に必要費としてその全額を請求することができます。

ただし、賃借人が居住のための修繕を場合には、事前に賃貸人に通知をしたほうが無難です。本当に必要だったにもかかわらず、必要のないものだったと反論されてはトラブルの原因になることもあるでしょう。

逆に、賃貸人が建物の保管にかかわる必要な修繕を行う場合には、賃借人は、その修繕工事を拒むことはできません。

壁紙などを張り替えた場合は、有益費として支出することになりますが、これは居住するために必ず必要なものではないので、その費用は張り替えた時点ではなく、賃貸借終了時に請求することになります。

さらに、そのために支出した費用の全額か、賃貸借終了時における現存価値(現存する増加額)での請求になるかは賃貸人が選択することになります。

このような有益費となるものの支出をする時も、賃貸人に通知をし了解をもらった後で行うことが懸命です。

賃借人の権利と義務

賃借人の義務は、もちろんその賃貸料を支払うことです。民法614条では、建物や宅地については毎月末日に支払えばよいことになっていますが、契約時には特例として、毎月月末までに翌月分の賃料を支払うようにしている場合が多いようです。

賃借物の一部が不可抗力によって減少した場合は、その分の賃料の減額を賃貸人に請求することができます。

賃借人は建物の使用においては、損害を与えないように出来るだけの注意をする義務があります。これを善管注意義務といいます。

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